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SKY HIGH ④

グランドキャニオンにはじめて行った時。
というか1回しか行ったことがなかったが、20人乗りくらいの小型機でのフライトだった。
僕にとってこれほどの小さな飛行機に乗ったのは初めてで、あの時は辛かった。

何が辛かったって?  揺れが多くて乗り物酔いしてしまったのだった。

会社の同僚と行ったのだけど、彼の方がもっと酔いがひどく
帰ってきた飛行場のロビーでうずくまり、しばらく動けなかったほどだ。

なので、今回は酔い止めをしっかり飲んでの挑戦だった。
でも、結果として酔い止めはいらなかったようだ。

実は僕は子供の頃はよく乗り物酔いをした。
すごく揺れに弱い子供だった。
でも、自分で運転するようになってだいぶ酔うことはなくなった。

そう、自分で運転すると乗り物酔いはしない。。。のである。


もちろん、今回のフライト、タービュランスやサーマル(上昇気流)もなく絶好の飛行日和だったことは感謝すべきことだったと思っている。


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グランドキャニオンの上空までやってきた僕たち。

実は社長はずっと後部座席で座っていたのだけど、、、
どんな気持ちでいたのだろう。。

 じゃあ、グランドキャニオンを一回りして帰りましょう。。

Garyが右前方を指差して言った。

上空から見るグランドキャニオンは壮大だ。
でも、僕は地上からみたほうがもっと感動するんじゃないかと思う。
というのは、上空からだとその大きさが実感できないからだ。

それに、今の僕はセスナの操縦で胸がいっぱいだ。。

 写真撮る? 操縦代わりましょう。。

そうだよね、この風景、皆に伝えないと。。。
というわけで、グランドキャニオンの風景です。

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なかなか上手く伝わらないけど
やはりこれは見ないとわからない風景ですよね。

この風景を見ていつも思うのは

  この崖の上で小柳ゆきみたいに唄ってみたい。。。

いや、ホント、そう思うんです。

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グランドキャニオンを一回りして、帰路に向かう。
そして、今度はLake Mead上空を僕が操縦する。

先ほどよりも随分余裕がでてきたようだ。
自分の才能が時々怖くなる。。。。(ウソ)

Lake Mead を抜けて、 Boulder Cityの上空を通って、

ゆっくり、ゆっくり飛んでいるようだけど
速度計は100MPHを示しているから、時速160キロは出ていることになる。
Boulder Cityはいつも来ているゴルフコースがあって家からは30分かかる。

そのゴルフコースが見えたので、終点まではあと10分くらい。。


左側に向かって飛んで。。
Garyが僕らの空港への方向を指した。


あの山を越えたら、飛行場がある。
彼女にはなぜか操縦を代わる気配がない。。。

まさか、、、ね。。。いくら赤い彗星の僕でも着陸はちょっと、、、

と思っていたら、操縦桿を握りスロットル操作をあわただしくし始めた。
小さな滑走路が段々と大きくなってくる。

飛行機の操縦で一番難しいのは 着陸だ。
上手くタッチダウンできるか。。。

膝の上においた拳に少しだけ力を込めた。

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彼女の腕は確かだった。
素晴らしい着地、、、、、、 スタンディングオベーションしたいくらいだった。。


駐機場まで戻ってきた僕は額に薄っすらと汗をかいているのを感じた。
爽快な、満足感を伴う脱力感に包まれていた。

Garyが言った。

How was your flight?

僕は、、

I wanna be a pilot !!!

と応えたら、

彼女はにっこりと微笑んだ。

飛ぶって、、、、素晴らしい。 そして、ありがとう、 Gary。

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あ、、社長も。。ありがとう。














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by lasvegasmasa | 2005-02-07 12:27 | 生活
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